(落下したコンクリート塊10cm×10cm×L≒60cm)
(上部スラブ下がり部分のコンクリート塊が剥離落下)
(上部スラブ下がり部分のコンクリート塊が剥離落下)
建築の溝上です。建築に携わって初めて建物からこんな大きなコンクリートの
塊が落下しているのを見ました。阪神淡路大震災では地震による建物の倒壊、
がれきの落下等が主原因でしたが(ボランティアで2週間滞在し、がれきの撤去をして
きました。)これは、施工の不備による損壊ではなく、経年劣化による自然災害と
言えるかもしれません。人的災害がなかっただけでもよかったと思います、
コンクリートの性質上、伸縮に伴うクラックが大なり小なり発生します。それを
補い強度を保つように鉄筋が挿入されて強い建物が出来るのですが、ある一面では、
コンクリートの酸性化によってわずかなクラックから、雨水が浸入し内部の鉄筋を
酸化させ錆が重なりコンクリートを押し上げ破壊してしまいます。故に、表面に塗
装を行いコンクリートの酸化を防ぎ、またクラックからの雨水の侵入を防いでいる
のです。上の写真は、鉄筋の錆が大きく影響した事例ではないでしょうか。
工事の対策では、落下した個所を復旧することはやめて、落ちた所をカット。
見た目は無視して安全を最優先しました。
(こんなに大きな構造クラックは危険)
(鉄筋の防錆処理)
(カットか所仕上げとスラブ裏の処理)
(カットか所の状況)
無事補修も終わりました。また次の機会に紹介できたらと思います。
しかし、こんな塊が頭上に落ちてきたらと思うとゾットします。
たまには、我が住まい及び周囲の点検をしましょう。
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